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ANALYZEPivot to fakieShinpei Ueno

PHOTO
detail 001 ピヴォット・トゥ・フェイキーというベーシックなこのトリックはフォトジェニックでありながら写真的に手強い点を要するトリック。スケートボーダーのスタイルが反映されやすく、体のひねりや手の上がり具合によっては ピヴォットらしくみえなかったりするからだ。上野伸平によるこのトリックはスタイル入りのまさにお手本。
detail 003 最初は陸をスポットシークしていたのち、この逆Rが目に入った。そこで船を覗き込んでみると下には極上のバンクがあったというわけだ。オリジナルのスポット探しはいつも困難を極める。10個チェックして本当にスケートできるのはそのうち一個あれば良い方。だけど極上の1個によってその他9個の苦労も報われる。
detail 002 対岸の倉庫街。このロケーションは被写体となっているスケートボーダーの地元・大阪の南港に位置する。大阪南港といえば、80年代末にアスコット・パークがあった場所であり、何かとスケートとの因縁が深い。この日もふらりとスポットシークしてたら、僕らを迎え入れるように一隻の船があった。
detail 004 船上は面白い。ストリートという陸を主戦場にするスケートボーダーにとっては非日常の世界だ。日々の生活で目にしているロープやワイヤーや金具なんかとはスケールが違う。でかい。船乗りの方の稼業の邪魔はしたくないので道具にダメージを与えないように配慮しつつ、飛ぶ鳥後を濁さずの精神で撮影後はすみやかにその場を後にした。
Summary

2011年のスケートトピックでもとびきりだったEvisen Skateboardsのデビュー。そのシグネチャーライダーとしてフックアップされた上野伸平は、大阪を拠点にストリートをひた走るスケートボーダーのひとりであり、TIGHTBOOTH PRODUCTION"の代表として映像編集、撮影、アートワーク、アパレルラインなどのすべてをディレクションもしている。いわばスキのない完璧なストリート履歴書をレコードし続けているスケートボーダーでもあるわけだが、スケートボードという乗り物は魅せられた人々にひとしく絶えずスケッチーである。揺れる水面にまだ陽があるうちのお忍びのジャックとなれば、シューティング時間もタイトになるのは当たり前。この写真には、きわきわ(スケッチー)なシューティング状況を窺わせるものもあり、コーヒー1杯分フォトグラファーとある意味で盛り上がれそうな写真である。同時に、顔が見えなくてもスケートボーダーのシルエット/スタイルは俄然浮かび上がっている。しかも、この写真には実はタテイチのバージョンもあったのだ。貪欲なフォトグラファーにも拍手。