Sb Skateboard Journal TOP
ストリート界隈のとある
下衆の勘繰り3 におう写真家・平野 太呂

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TAROとヒサシの下衆なリレーションシップがさらに香しくなったのは、今はなきWHEELmagのフォトイシューからだった。オレンジのレールの写真。あの一枚を撮るために彼らがしでかしたことを振り返ると、こちらの思い出し笑いもより下衆ヤバオッシブでいい感じになる。(SO)

え~、月に一度の恒例行事ということで駄弁らせて頂いております、中村久史です。実はこの企画、締め切りが毎月10日なのですが、まだ一度も締め切りが守れておりません。まあ、そんなこったぁ知ったこっちゃあございません! さらに追い討ちをかけるように既にネタ切れしておりまして、このままだと来月も順調にネタ切れからの締め切り間に合わずです。これはもうどうしようもないので、近所の女子大の入り口で最近のSbmagを読むふりをしながら、女子大生ちゃんたちの洋服をどうにか透視できないものか試行錯誤してみたんですが、どう考えても不可能だったので、やけくそでそれを読んでみると、(さすがSb!面白いな~!)なんて思いまして、せっかく暇なので(Sbの元になってるWHEELmagも読んでみるか!)となりまして、きゃん・まちゃんの方をいじりながら急いで家路に着いて、たきゃん・まちゃんの方をいじりながらぱらぱらWHEELmagをめくってみたんです。そしたら、これもまた不思議なにおいが漂ってくるんです。最初は(下からの方からにおってくるのかな~?)なんて思いましたが、どうも違うにおい。さらにページをめくっていると、なにやら強烈なにおいがしてきたんです。非常ににおいがぷんぷんすると! あ~、くせぇくせぇ、しゃらくせぇと! そのにおいはページに掲載されているスケート写真から漂ってたんです。そして写真は平野太呂氏によって撮られたものでした。現Sbのフォトエディターとしての立場の彼とは、かれこれWHEELmagの頃からの付き合いです。初めて彼の撮るスケート写真を見た印象は、被写体とスポットにこれでもかというくらいにぱっちりピントが合っている、とてもシャープネスな綺麗な写真のイメージでした。けれど、それを眺めていると、なんというか、実験的というか遊び心というかそういった、不確かなものだけど何かが漂ってくることに気づいたんです。以前、彼との会話の中で、「写真なんて機材が同じなら、誰でも同じ写真を撮れるよ。だから、写真を撮るのはそんなにすごいことなんかじゃないんだって自覚して写真を撮ってる」と、さらっと言い放っていたのがとても印象的でした。勝手な憶測だけれど、多分彼にとってはスケートボードも写真も実験的な遊びの延長線上なんじゃないでしょうか。だからといって、決してテキトーとか、そういう意味ではなくて、きちんとやる所はやる上での話です。真面目なアートビジネスや真剣に挑戦し続けるスポーツなんかじゃなくて、あくまで実験的な遊び道具で、所詮遊ぶためのツール程度のもの。彼の言葉には多分そういった意味があって、それらをそう捉えてるからこそ、においが漂ってきてしまう写真になる気がしてなりません。今はいろいろなカメラマンのスケート写真が紙面上で見れますが、彼が最近のスケートマガジンを見て「ん~、どの写真もシリアスだよね」と、一言呟いていたのが、(あながちそれが憶測ではないのでは?)と思わせてくれました。多分、だからこそ彼の写真が個人的にはより良く見えてしまうんでしょうね、きっと。だから、次号Sbは彼の写真だらけで、(ページをめくる度ににおいが漂ってくるとうれしいな~)なんて思いつつ、次号を心待ちにしてみます。 お互いに忙しくなかなかタイミングは合いませんが、それでも今も彼とは一緒にスケートの写真を撮りに出かけています。 と、まあこんな文章書いてたらね! いつもとは逆に彼を自分が撮ってみようと。それでもって、いつもとは逆の立場でも写真からにおいが漂ってくるのか?!と。話し合いの結果、においが漂うそのものを撮れば、雰囲気が出るんじゃないかということになりまして、においの元(?!)を通過することのできる物件をご用意させていただきました。しかし、このスポット...、まるで、う・こちゃんじゃないですか~!!! どうも一回では絞り出せなかったようで周りにも小出しのブツが散らばってる始末です。今回の写真はこのロケーションもにおいの元になっている可能性がありますが、この写真なんかにおいが漂ってくる...。手前のティッシュペーパーしかり...。ん?!、こりゃ~くせえっ!!くせぇ~ぞ~!!! この駄弁りでまさかの連載3回目の原稿ということになってしまいました。今後もまるっきし締め切りを守る気はありませんが、今後もこっちの勝手な都合で大幅に締め切りを遅らせて、やりたい放題の内容で掲載していく所存でございます。編集長SO氏の機嫌が損ねたら即打ち切りとなりますので、次回が掲載されるかどうかが非常に楽しみです。小出しのブツ。

Hisashi Nakamura