TANGENT

言葉のイントネーションって凄く大事な気がする。僕自身スケートボードは全然うまくないけど、最初はあの言葉を発したいって気持ちがあった。それらはオーリーはもちろん、プッシュ、パワスラ、フリップ、ハーフキャブ、ノーリー、テール&ノーズスライド…。最初は語源の意味もよく分からなかったけど、言葉のイントネーションがいちいちカッコいいと感じた。無意味に発したくなる。スケートボードをやったことがなかった頃、周りでこういう言葉が飛び交うと、ちょっとうらやましいって気持ちにさせられた素敵な響き。もしスケートボードをしなければ、一生発することのなさそうな言葉。でもそのクリエイション力によって生まれた言葉の引力は相当なもの。ちなみにオーリーって言葉は辞書によって載ってるものもあって、僕が見たものにはアクセントは最初のOにつくらしい。それって誰が決めたんだろう…。他にもダンクやアリウープ、ダブルクラッチなどのバスケット、ピーカブースタイル、フリッカージャブ、クロスカウンターなどのボクシング。自分が今楽しく感じているものって、みんな発してみたくなる言葉を持っている。狙いすぎてなく、それでいてカッコいい、そして普段の生活ではまったく発しない言葉。見た目の魅力から入ったとばかり思っていたけど、実は言葉のカッコよさも影響してるのかな。

Takehiro Hara