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TANGENT

トーマス・キャンベル。過去に有名なタイトルといえば、1999年の「SEEDLING」や「SPROUT」がある。サントラにはDLXのトミー・ゲレロらスケーターも参加していたが、波乗りの色が濃い作品として認知されているのは否めなかった。しかし、彼の根幹にあるのは常にスケートボードであったりする。本人もそこに強いものを持っていると聞いた。だから、もともとスケートシーンにおけるアートワークや活動で彼のクレジットを知ったミドル世代にとっては、今回の作品は嬉しい一本になるかと思う。そんなスケートボード・アンソロジーともいえる本編に加えて、スチールを担当したのは、Sbでもお馴染みのブライアン・ゲーバーマン。現在発売中のVol.22(I am in beautiful moment)ではモノクロームの印象的な写真を提供してくれている。個人的にはVol.18(photo anual)のあるカットがとくに好きだった。それはバーンサイドを後にするブレントの、やはりそれもモノクロームの一枚。彼の写真はいつだって静かで、だけど核心的なものを想像させる。とても好きなフォトグラファーのひとりだ。ここで今作品「Cuatro Sueños Pequeños」の外枠を話しておくと、DVD作品としてリリースされ、その代理店はアドバンスマーケティング。そして、トーマス・キャンベルと親しく、Sbではライターとして協力してくれている竹村卓を中心に協力各社の援護射撃もあって一日限定ではあるがプレミアとフォト・エキシビジョンを開くことになった。プレミアとなれば、映像と写真の主役であるはずのトーマスとブライアンの来日を期待してしまうところだが、スケジュールの都合でそれは叶わず。ただし、スクリーンで作品を満喫しながら、壁に飾られたスチールを堪能してもらえたら嬉しい。それに当日はDVD(というよりも、装丁は素晴らしいアート・フォトブックにDVDがついてるという感じ)の先行発売もするのでいち早く作品を手にするチャンス。あともうひとつ。これはあまり自分的には得意なところではないのだが、上映前にプチ・トークショーがあって、メンツは前述の竹村とSbのフォトエディターでもある平野太呂の三人でやるという。打ち合わせもなく当日こんにちはスタイルでいくので、どういった感じになるのかわからない。しかし、写真集「POOL」以降、トークショーに頻繁に登場してきたTAROに委ねちゃえばいいかなと、タカをくくっている状態。あいにく週末は再び降雪予報が出ていて、それを最大の口実にできると思いながらも、さすがに自分がドタキャンするのは許されないと思うので、なんとか足を原宿の方向にむけれたらと思ってる今日この頃。みなさんも、寒さや雪に負けず、ふるってご来場していただけたらこれ幸い。作品、写真、場所、そういったコンテンツは絶対間違いないと思うのでよろしくです。

Senichiro Ozawa