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TANGENT

横浜在住8年。子どもの成長を見守りながらの8年はあっという間で、それまで自分本位に生きてきた三十数年をあっさりと上回る人生の充実ぶりに、大満足な日々を過ごしています。今まで誰かのために何かを犠牲にするなんて、できなかった(やってきたつもりではあったけど心の奥ではくだらない天秤に損得のっけて計った偽善者だったようにも思えてしまう)。今はそんなくだらない天秤を子どもがぶっ壊してくれて、日々起こる楽しいことや理不尽なことも含めて一日一日を大切に生きている。そんな子育てライフワークのお陰でスケートボードをする時間はめっきり減ってしまいましたが、偶然なのか必然なのか18年振りに再会した番長氏(AREthオーナー)と、ローカルスケートショップFABRICのオーナー小島氏との出会いのお陰で、こちらも充実した時間を過ごさせてもらっている。週に数回、横浜は黄金町のスケートスポットBLAZE PIPEでのミニランプセッション。「ミニランプだけで飽きないの?」なんて聞かれることもありますが、40歳過ぎたオジサンたちには、深夜0時までのんびりマイペースに滑れるBLAZE PIPEは至宝なスポットなわけで、日々の仕事や子育てから解放され、まさにフリーダムな時間と空間をひたすらに楽しんでいる。フロントサイドグラインドひとつで心の底から「yeah~‼︎」なんて、深夜0時に叫べるこのBLAZE PIPE、僕の横浜スケートライフには欠かせない存在。そしてもうひとつ欠かせない存在。小島氏をすでにご存知の方には説明不要だと思いますが、彼のスケートボードに対するピュアなハートは僕が知る限り世界最高峰。それは情熱とか根性みたいな"アツイ‼︎"とかじゃなくて、子どもが黙々と何かに打ち込んでるような、そんな感じ。そんなときの小島氏の眼はまるで本当に少年のような輝き。(この人、スケートボードが好きで好きでたまらないんだなぁ)って、一緒に滑ってるとそういう空気が感染して、こっちまで楽しくなっちゃうのが本音。先日、小島氏に尋ねた。「小島くん、週どれくらい滑ってますか?」と。小島氏の数える指先は小指で折り返して親指に戻った。「週10ですね~‼︎」。お店のOPEN前、CLOSE後。滑りまくり。しかも、それをスケートボードを始めた30年前からずっと。ちょっと大袈裟かつお世辞話みたいに聞こえるかもしれないけど、ウソだと思ったらFABRICに足を運んでみて下さい。百閒は一見にしかず、ウソのような本当の話。そんなFABRICからのビックニュース。これまでもオリジナルハンドシェープでスケートボードを創り出してきた小島氏。そのオリジナルスケートボードに、あのDressen氏(ドッグターナーのひとり)のアートワーク作品がラインナップ。オーバー40歳スケートボーダーにはたまらない、あのEric Dressenです。もうこんなの周りが「スゲー‼︎」って言ってる以上に、小島氏本人が一番興奮してるに決まってる。そんなDressen氏がデザインしてくれた経緯は小島氏に直接聞いてみるといい。僕が話すより、何百倍も面白おかしな楽しい話。聞いたらきっとあなたにもピュアなスケートボード愛が感染するのでは。そして、そんなスケートボード愛に感染した全国の小島信者に支えられFABRICは今年で10周年。7月18日には例のBLAZE PIPEで毎年恒例FABRIC祭りが開催です。横浜スケートボーダー、夏の風物詩"KEEP IT REAL"も今年で10作品目。もちろん試写会もあり。Dressen氏は来ないけど、九州から奥脇賢二はやって来くる! これも"愛"ってやつですね。是非みなさんも7月18日は横浜へ。そんなこんな、家族愛にスケートボード愛、そして友人たちの愛に満ち溢れた横浜ライフストーリー8年目。そして、これからも!

Eiji Morita