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SUPRA。北詰隆平。現在発売中の幣誌Sbの特集(P56-57)にも登場しているスケートボーダー。彼はうまさ、ルックス、キャラクターなど、スポンサード・ライダーとして必要不可欠なものをどれも高い水準で兼ね備えたヤングガンだ。Sbで言ったら、過去の特集で2回トリを務めている。そのどちらも撮影しているMURAKENが、北詰隆平のスケートボーディングと出会ったときの様子を興奮しながら話してくれたことを、よく思い出す。彼が撮りおろした隆平のスケート写真はどれもシリアスで、それでいてフレッシュな輝きを放っていた。難易度の高いトリックを、街角のバージンスポットでいとも簡単にやってのけてしまう、そして、その証拠写真を輝かせる。それはきっとこの先のゴールデンタイムをプッシュし続けることを暗示しているに違いなかった。そんな北詰隆平を足元からサポートするのがSUPRA。エリック・エリントンとジム・グレコを筆頭に、それこそスキルもキャラもルックスも兼ね備えた連中がラインナップするスケートシューズブランド。そういえば、エリントンとグレコと初めて会ったのは1999年の夏だった。エリントンはシグネーチャーデッキをリリースしたばかりのプロになりたてで、グレコはアマだった。2人は当時、スケートとサーフィンのメッカとして3本の指に入るカリフォルニアはハンティントンビーチで一緒に暮らしていた。2人ともジャパンなマガジンのシューティングでも積極的にアプローチしてくれたっけ。もちろん2人ともメイク。長身で兄貴キャラのエリントンが、クリエーションに富んで奔放なグレコをうまくリードしている印象だった。というか、そんなグレコをとても認めているといった感じだった。その後、エリントンらが来日したときは、シューティングや飲み会などでセッションしたりしたこともあった。彼らの関係性はスケートスタイルだけでなく、聴く音楽やチョイスするシャツや生き方なども含んだ人間性でも信頼しあっているのがわかった。そしたら、どうだろう。やっぱり、彼らは動き出す。プッシュし出す。インディペンデントしたスケーターズ・カンパニーとして、デッキブランドやアクセサリーブランドなどを立ち上げ、目指すスタイルを実践していった。その最高峰にあるのが、このSUPRAだと言っていいだろう。クリエーションとファンクション、そしてキャプションいらずの個性的なかっこよさ。プレーヤーであり続けると同時に、クリエーターであり続ける。本物のタレントというのは、そういうものなのだ。なにかをつくりだし、それを使いこなすことができる。16年前のカリフォルニアの空の下で、ブリンブリンに輝いていたエリック・エリントンとジム・グレコのタレント性。それはそのまま転がり続け、今や世界のキッズが目を離せない大きな綺羅星となって、シーンの最前線で輝いている。それは湘南やトーキョーの空の下で輝きを増し出した北詰隆平にも言えるような気がしている。