• 僕はこの本を出版することによって、もっともっと人を撮りたい!、本を出したい!という新しい熱意が湧き上がってくることを実感したし、スケートボードが持つ可能性や魅力をさらに知ることもできたと思う。そもそも、僕にとってスケートボードというのは、自分の中にある「少年」を覚えておくための最高の方法。だからマークは多くの人たちにとって、とても特別な存在なんじゃないかな。彼は誰もが持っている少年の部分を見せてくれるからね。とにかく素敵な一冊になったことは確かだよ。
  • 最後にベンジャミンに今の日本について聞いてみた。スケートボードへの視線で繋がる間柄だとしても、どうしても聞いておきたかった。答えにくい問いかけをしなくてはいけないと思った。だが彼は真摯に話してくれた。その言葉でこのページを閉じたいと思う。
  • すごく複雑な問題だ。エンジニア・カルチャーのインサイドで、あらゆる決断が津波の前と後に行われたように見える。50年前に生まれたテクノロジーだけを信じている専門家たちのカルチャーではダメなんだろうと思う。多くの政治家たちもまた新しい視点で問題に取り組むことに苦労しているし、その政治構造はフランスと似たような状態だと言えるね。ただ、常に新しいニュースが舞い込んでくるからなのか、フランスの日常生活においては、もう日本のことはあまり耳にしないよ。問題はまだ何も解決していないのにね。このことが最大の問題なんだ! だから世界中の若い世代、これからの未来を担う人たちに言いたい。おじいちゃん、おばあちゃんの話を聞く。それから自分自身で体験することだ。そうすれば何が正しくて、何が間違っているのか判断できるようになるはずだし、そうなって欲しいと願っているよ。
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    LE CERCLE

    マーク・ゴンザレスのプロジェクト「サークルボード」は9つのスケートボードが繋がって完全なループとなったものである。フォトグラファー、ベンジャミン・デベルトは夜明けを待つエッフェル塔広場でサークルボードに乗るマークの姿を写真にとらえ、モノクロームの謎めいた作品を創り出した。その後、写真はすべてニューヨークシティに運ばれ、マークが直接一枚一枚に絵柄を描き込んでいった。本を開けば、彼ならではというものから新しいテーマまで見ることができるし、ベンジャミンの目線が捉えたマークやパリの街を目撃することもできる。ヨーロッパの出版社IZROCK PRESSINGSから部数限定でリリース。
  • Benjamin Deberdt / Mark Gonzales
    IZROCK PRESSINGS刊
  • http://blogrealbig.tumblr.com/
  • https://twitter.com/PauseSkatemag
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